解決事例
Aさんは、3人兄弟の三男で、長男が実家を継いで父親と暮らしていましたが、父親が亡くなり、実家の土地家屋や預貯金が遺産として遺されました。 Aさんとしては、法律で決められた通りに遺産を分けたいと考えていますが、長男が、「自分が家を継いだのだから、遺産も全て自分が相続する。」と言って話合いに応じない状態でした。そこで、困ったAさんは当事務所にご相談にいらっしゃいました。
お話を伺ったところ、Aさんの父親は遺言書は残しておらず、法定相続分での遺産分割が妥当と考えられました。 ただ、Aさん自身は、実家を出てからの期間が長かったこともあり、父親の遺産として、自宅不動産以外のものはほとんど分からなかったため、弁護士会照会を行うなどの方法により、遺産の調査を行いました。 そのうえで、遺産分割調停を申し立てました。そうしたところ、長男は、父親が生前に、遺産は全て長男に継がせると言っていたとか、寄与分があるなどと主張をしましたが、いずれも法的な根拠がない主張であることを反論し、最終的には法定相続分通りの遺産分割調停を成立させることが出来ました。
遺産分割において、まず第1の問題は、遺産の内容が分からない場合の対応です。特に、亡くなった方と同居していたのではない場合は、どのような遺産があるか把握できていないケースが少なくありません。そのような場合でも、何らかの手掛かりをもとに弁護士が調査できることもあります。 また、相手が話合いに応じない場合であっても、弁護士が代理人となって調停の申立てを行うと、調停には出席してきて話合いが進むことが比較的多いと言えます。 相手が話合いに応じてくれないからと言ってそのままにせず、まずは弁護士にご相談されることをお勧めします。
Aさんは、妻を早くに亡くし、子どもはいなかったため、法定相続人は5人の兄弟姉妹の状態でした。兄弟姉妹とは、それぞれ円満な関係を続けていますが、お付き合いの程度にはそれぞれ違いがあり、どのように遺産を相続させるのが良いか悩んでいました。Aさんは不動産をいくつか所有していたため、その評価額を算定したうえで、全体の遺産の額を出し、どのように分けるべきかを、Aさん・・・