相続コラム
遺産分割について
遺産分割について
2020.02.12
遺産分割をする場合、まずは相続人間で協議を行うことになります。
遺産分割協議においては、遺産の分け方も協議の対象になりますので、その際、現物で分けるのか、特定の相続人が遺産を取得する代わりに代償金を支払う方法で分けるのかは、当事者間が合意することができればその方法によることになります。
それでは、遺産分割協議がまとまらない場合はどうでしょうか。
遺産分割は、現物分割の方法によるのが原則とされています。
しかし、例外として、「家庭裁判所は、遺産の分割の審判をする場合において、特別の事情があると認めるときは、遺産の分割の方法として、共同相続人の一人又は数人に他の共同相続人に対する債務を負担させて、現物の分割に代えることができる」(家事事件手続法195条)、代償分割の方法も認めています。
上記のとおり、審判で代償金の方法による分割が認めらえるのは、「特別の事情がある」場合に限られます。
特別の事情が認められるか否かは、事案ごとに、必要性や当事者の意向などを総合考慮して家庭裁判所が判断することになりますが、実務上想定されるケースとしては、現物分割が不可能である場合、不可能ではないが分割することにより財産の経済的価値が著しく損なわれることになったり、特定の相続人がその財産その財産を継続利用する必要性が高く、当該相続人自身も継続利用を希望しているなどの場合があります。
さらに、代償金の方法によるためには、当該相続人にその支払能力があることも、判例上要件とされています。
その他
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