相続コラム
その他
その他
2020.06.12
社会の高齢化に伴い、空き家問題が社会問題となっています。
空き家が放置されてしまう理由は様々ですが、所有者が高齢で判断能力が衰えてしまい、高齢者施設に入所したため自宅を管理する人がいなくなってしまう場合や、所有者が亡くなり相続が発生した際に適切な相続手続がなされず、管理を行う人が事実上いない状態になってしまうケースが多くあります。
なかには、相続が一度でなく、二度、三度と重なっていき、相続人関係が複雑になってしまい、手続が困難になって放置されてしまう場合も少なくありません。
空き家を放置してしまうと、様々な問題が発生します。
建物は、使用や管理をしなければ適切な状態を維持することができません。
建物が管理されないまま老朽化すると、様々な物理的な不具合が生じ、構造物の落下や、外壁や建物自体の倒壊の危険が生じます。
万が一、これによって通行人などの第三者に損害を与えた場合、建物の所有者等は、民法717条により損害賠償責任を負います。
また、不法投棄を招いたり、不審者のたまり場となったり、放火など犯罪を誘発する危険性も否定できません。
空き家は、上記のような危険がありますので、早期に対応する必要があります。
例えば、所有者が高齢となって高齢者施設に入所しているため自宅を管理できなくなっているような場合には、後見人の選任をすることで、後見人による管理を行うことができます。
また、相続が発生している場合には、相続人を確定して遺産分割協議をしたうえで、新たな所有者を明確にします。
売却をする場合にも、登記簿上の名義人が亡くなった人のままでは売買契約を締結できませんので、相続の手続が必要です。
当事務所の弁護士は、空き家問題に関する支援についても多数の実績があり、空き家問題に取り組む一般社団法人「士希の会」の協力弁護士にもなっています。
空き家問題が気にかかっている方は、まずはご相談ください。状況に応じて適切な支援をご提案致します。
※一般社団法人士希の会
相続や空き家・空き地に関して悩みや不安をお持ちのお客様と専門士業の皆様がマッチングする事を目的としております。
その他
2020.05.20
相続分を他の相続人に譲渡する場合、第三者に譲渡する場合について 1 相続分を他の相続人に譲渡する場合 (1)相続分を譲渡するメリット ① 遺産分割協議に参加せずに済む 遺産を取得したくない場合、遺産分割協・・・
その他
2020.08.25
相続において香典や葬儀費用をどのように扱うべきか 1 香典、葬儀費用の法的性質 香典について、法律の規定はありませんが、慣習上喪主へ贈られる贈与と解されています。 葬儀費用についても法律上の規定はなく、必ず・・・
その他
2020.09.08
結婚や養子縁組と相続の関係 1 婚姻や普通養子縁組と相続は無関係 結婚して姓が変わった娘や養子にいった息子にも、親の遺産について相続権があるのでしょうか。 このような場合も、もとの親との親子関係が存在するこ・・・
その他
2019.02.19
推定相続人廃除の申立てについて 1 相続人に相続をさせないためには 例えば、子どもの一人が、若いころから放蕩三昧で親のお金を散々使ってしまい、さらには親に対して暴力を振るったり暴れたりということがあるような・・・
その他
2018.08.30
農地の相続 1 農地の相続の方法 遺産に農地が含まれている場合には、農地法の規制に注意する必要があります。 農地法は、農地が農家でない者の手に渡って荒廃するなどの不都合を防止するため、 農地の売買や賃貸借を・・・
その他
2020.09.15
相続財産管理人の意味や役割について、弁護士が解説します 1 相続財産管理人とは 相続財産管理人とは、法定相続人が不存在等の場合に、申立てにより家庭裁判所から選任され、被相続人の相続財産を調査、管理、換価等す・・・
その他
2020.03.05
法定相続人に相続させたくない場合、どのような方法があるか 1 遺産を渡したくない場合 例えば、自分に子どもがいるけれども、子どもが昔から素行不良で迷惑をかけられており、長年不仲であるなどの理由で、遺産を相続・・・
その他
2018.08.16
相続人の廃除 1 遺留分の壁 法定相続人のなかで相続させたくない人がいる場合、例えば、非行を繰り返す二男には相続させたくないという相談がよくあります。 その場合、方法の一つとしては、相続させたくない子以外の・・・
その他
2018.08.23
遺言執行者の選任と役割 1 遺言執行者とは 亡くなった人の遺言が残されていた場合、その遺言の内容を実現するためには、様々な手続きが必要です。 預貯金の解約・分配手続きや、不動産の登記手続き、遺贈や寄附行為な・・・